志摩マリンランドは2021年3月31日をもって営業休止する事が決まった水族館ですが、営業休止の約半年前に訪れていたので、その際の記録を残しておきます!
イルカやアザラシなどの海獣は展示されていませんが、地元を中心に50年以上物間親しまれた水族館でした。(Twitter等のSNSでの活動も積極的で、高頻度で生き物について呟くアカウントは多くのフォロワーがいます。)
営業中に展示していた生物については、休止後も飼育を続けて引き取り先を探すようです。
目次
志摩マリンランドについて
志摩マリンランドは三重県の志摩市にある水族館で、近くに伊勢シーパラダイス、鳥羽水族館など人気の水族館がある水族館激戦区に位置しています。
この3館の中で鳥羽水族館(1955年開館)が最も古く、志摩マリンランドが一番新しい(1970年開館)です。
鳥羽水族館は1994年に新しい館を建てているため、見た目は新しいです。
同じ三重県内にある伊勢シーパラダイスや鳥羽水族館よりも更に南側にあります。
東京のようなに人口が多い地域ではないのにこの距離に3施設もあるのは凄いです…(どの施設も方向性は違いますが、レベルの高い水族館です。)
その中でも志摩マリンランドはインパクトという点では他の施設に負けていましたが、ユニークな展示や展示種類で魚が好きな方にはオススメできる水族館でした。
・入館料について
大人 | 中高生 | 小学生 | 幼児 | |
個人料金 | 1,500円 | 1,000円 | 600円 | 300円 |
団体(15名以上) | 1,350円 | 900円 | 540円 | 270円 |
団体(100名以上) | 1,200円 | 800円 | 480円 | 240円 |
団体(300名以上) | 1,050円 | 700円 | 420円 | 210円 |
学校団体(15名以上) | 900円 | 600円 | 360円 | 180円 |
入館料は3施設の中では最も安価です。
鳥羽水族館(大人):2,500円、伊勢シーパラダイス(大人):1,950円
志摩マリンランドは大きく分けると水族館・古代水族館とマンボウ館に分かれています。
志摩マリンランドの水族館・古代水族館について
志摩マリンランドの水族館・古代水族館は海水魚をメインに展示している施設で、少ないですが淡水魚も展示されています。
志摩マリンランドも2016年3月にリュニューアルオープンされているため、外見は新しくなっています。
なんか独特な形状な建物で、入り口横のプールではフンボルトペンギン、マゼランが展示されています。
水族館・古代水族館前の野外での展示について
志摩マリンランドでは水族館・古代水族館の入り口前でペンギンなどを展示しています。
志摩マリンランドでは2種類のペンギンが展示されており、上の写真のようなプールで真ん中を仕切るような形で展示しています。(上の写真の右端の方に仕切りがあります。)
フンボルトペンギンとマゼランペンギンが合わせて約50羽展示されていました。
先ほどの画像の左側のエリアで展示されているのがフンボルトペンギンです。
マゼランペンギンと外見は似ていますが、嘴の根本付近のピンク色の範囲が広い事で見分けることができます。
右側で展示されているのがマゼランペンギンです。(個人的にはフンボルトペンギンよりもイケメンです。)
マゼランペンギンが展示されているエリアでは上のように巣のような物が設置されていました。
多くの個体が展示されているので、個体同士でコミュニケーションをとる姿も見ることができました。
ペンギンが展示されているプールの反対側では上の写真のように干潟を再現したような展示があります。
上の木で作られた橋があり、上に登って観察する事もできます。
上の展示場ではムツゴロウが多く見られ、泥の上を這うように移動する姿を観察する事ができます。
ムツゴロウの他にトビハゼ、シオマネキ、ヤマトオサガニが展示されているようです。
志摩水族館のように干潟を再現した大規模な展示は他の水族館では見た事がなかったので非常に新鮮な展示でした。
野外にはペンギンプールと干潟展示の他に上の写真の生け簀のような餌やり水槽と呼ばれる水槽が設置されています。(2019年7月に設置)
2つの生け簀型の水槽が設置されており、ガチャガチャ(100円)で餌を購入して与える事ができます。
生け簀の中にはメジナやブリ(幼魚)などが展示されていました。
古代館について
野外エリアを見た後に建物のドアをくぐると最初にあるのが古代館です。
Twitterで歩くメロンパンとして紹介されていたケヅメリクガメの子供達が入り口から入ってすぐの場所で展示されていました。
私が訪れた時点で生後半年くらい経過していたので、小さなリクガメくらいの大きさでした。
水族館・古代館の入り口のドアをくぐってすぐに上の写真のような古代館の入り口が現れます。
先ほどの入り口から古代館に入ると、上の写真のように壁に時代を再現したような絵画と時代の説明が書かれています。
古代館は生物の展示は少ないですが、資料等の説明が充実していました。
古代館内には上の写真のように5つの楕円形の水槽が設置されており、それぞれ昔から姿を変えていない古代魚と呼ばれている魚を展示しています。
一番手前に設置されている水槽はガーが展示されており、展示されているのは小さな個体ですが、ショートノーズガー、ロングノーズガー、スポッテッドガーの3種類が展示されていました。
私が訪れた際にタイミング良く、餌の金魚を与えており、餌の金魚を追いかけて捕食する姿を見ることができました。
その隣にはポリプテルスの仲間が展示されており、この水槽ではポリプテルス・オルナティビニス、ポリプテルス・エンドリケリー、ポリプテルス・ビキール・ラプラディの3種類が展示されています。
ポリプテルスとはpoly=「多くの」、pterus=「鰭」という意味で、背鰭が10枚前後ある事が名前の由来となっています。
この他にアミア・カルヴァ、オーストラリア・ハイギョなどが展示されていました。
サンゴ礁の海・近海の魚・冷水域の生物
サンゴ礁の海・近海の魚・冷水域の生物エリアは水族館内で最も多くの水槽が設置されているエリアになります。
この写真には写っていませんが、左側には水族館エリアのメイン水槽であるドーナツ水槽が見られるようになっています。
海女さんの木彫りの奥にあるのが、水族館エリアへの入り口になります。
上のように通路の両側に水槽が並んでいるという魚好きな人間にはたまらないとうな通路をしています。
展示種類数も多く、マイナーな種類も多く見ることができ個人的には非常に満足できる展示でした。
訪れたのが平日の午後なのもあってか、上の画像のようにかなり空いていました。
上のように意外と大きな水槽も設置されていましたが、カラフルな小型種が多く展示されていました。
2016年にリニューアルオープンされたばかりだった事もあってか、ガラスは綺麗で見やすい展示が多かったです。
上のようにクラゲも展示されていました。 クラゲを展示しているホールに円柱型の水槽が並んでおり、タコクラゲ、サカサクラゲ、ミズクラゲが展示されていました。
特にタコクラゲは他の水族館では見られないような大型の個体が展示されていました。
上の画像はクラゲが展示されているホールを抜け、回遊水槽を少し過ぎた場所に設置されていた水槽達です。
個人的には共生ハゼが展示されている水槽やヨウジウオを展示している水槽など好きな水槽が多いエリアでした。
ここでは変わった見た目や生態をしているような生物が多く展示されており、観賞魚として見る機会の多い魚が多かったです。
伊勢・志摩の名産でもある真珠についても資料が掲示されていました。(生きたアコヤガイも展示されていました。)
回遊水槽
回遊水槽は志摩マリンランドの水族館内のメイン水槽の1つで、ドーナツ型をしています。
展示されている魚は回遊魚が多いですが、大きなハタや綺麗なセンネンダイなど様々な種類の魚を見る事ができました。
このような水槽としては珍しく、サメは少なく、私が訪れた際にはドチザメが数匹泳いでいただけでした。
ベンチもあるので座ってゆっくりとグルグル回遊する魚を見る事もできました。
回遊水槽という名前ですが、回遊しない魚も展示されており、水槽内に所々設置されている岩場みたいな場所に留まって群れていました。
定期的に海女さんが水槽の中で餌を与えるイベントが行われていました。(だいたい1時間に1回行われています。)
上のように大きな魚が海女さんの周りに集まって餌を貰う姿を見ることができます。
2021年9月末には京急油壺マリンパークも閉館が決まっており、京急油壺マリンパークにも巨大なドーナツ型水槽があります。
ドーナツ型水槽が持つような古くから水族館が閉館していくのも時代の流れを感じますね。(京急油壺マリンパークではオオメジロザメやシロワニ、ノコギリエイという大型の軟骨魚類を展示しており、同じドーナツ型水槽でもコンセプトが全く違いますが)
イベントホール(タッチプール)
志摩マリンランドにはタッチプールも多く設置されています。
上のように見た目は漁港にあるような生け簀で不格好ですが、中には多くの生物が入っていました。(エイが入っているプールもありました。)
手前の透明なプールにはドクターフィッシュが入っており、1番人気があるようでした。
同じホール内には飼育員さんがイチオシの生物が紹介されているような展示が行われていました。
小さな水槽では小型の無脊椎動物が多く展示されており、このような展示は他の水族館では見ないので時間をかけて観察してしまいました。
左側ではインドアカタチという他の水族館では展示されていない珍しい種類を展示していました。
その隣では特別展の入り口があり、ここは期間限定の展示が行われいてるようです。
私の訪れた際は縁起の良い生き物という内容で、紅白の見た目をした魚、縁起の良い名前をした生物などが展示されていました。
志摩マリンランドのマンボウ館について
最後に、志摩マリンランドのマンボウ館について紹介します。
マンボウと会える水族館というキャッチフレーズで、マンボウは志摩マリンランドのシンボルともいえる生物です。
本館とマンボウ館との連結部分には上のような場所があり、ここでは日本産淡水魚や金魚、メダカが展示されていました。
メダカや金魚は身近すぎるのか力を入れて展示している施設は少ないですが、志摩マリンランドでは様々な品種の個体を見ることができました。
志摩マリンランドのシンボルでもあるマンボウです。 同じ水槽内ではナースシャーク、イセゴイが展示されていました。
他の施設のマンボウ水槽と比べても大型の水槽で展示されていたため、ゆっくりと水槽内を遊泳する姿を見ることができる展示となっていました。
マンボウ水槽の隣にあるのが複数のピラルクが展示されている水槽です。
上のように透明度の高い水槽でピラルクを見ることができる少ない水槽で、鱗の1枚1枚を鮮明に見ることができました。
私が見てきた中では最もピラルクが綺麗に見れる水槽でした。(無骨な感じがカッコイイです!)
その隣にあるのがマラウィ湖に生息しているシクリッドを大量に展示している大型の水槽で、良く見られるような小型の個体ではなく成長したアフリカンシクリッドを多く見る事ができる面白い水槽でした。(アクア・トト岐阜にもアフリカンシクリッドを展示した大きな水槽があるようですが、訪れた事はありません…)
ここでしか見られないようなマイナーな種類も展示されている良い水槽でした。
マンボウ館の最後の方には上のように淡水魚を展示した水槽が並んでいます。
水槽の中には熱帯魚や金魚などが展示されています。
本館とマンボウ館の連結部分にも金魚が展示されていましたが、ここでも金魚が展示されていました。
館内にある分、照明が綺麗でこちらの方が観察しやすかったです。
この他にも大型の水草水槽や様々なベタが展示されている水槽もありました。
この水草水槽がマンボウ館最後の展示となっています。
大型の生物がほとんど展示されていませんが、珍しい魚も多く、個人的に非常に好きな施設だったので閉館は非常に残念でした。
ただ、閉館される前に訪れる事ができて良かったです。
飼育されていた動物は他の施設へと移動する事になりますが、移動先の施設でも元気に暮らして欲しいですね!
本当はもっと写真を撮っているので、機会があれば紹介していきたいと思います。
ここまで
最後までお読みいただきありがとうございした。