旭山動物園のオオカミの森は名前の通りオオカミを展示している展示エリアで、展示場内には岩や小川など自然に近いようなレイアウトになっています。
展示しているオオカミは五大湖やカナダに生息しているシンリンオオカミという種類で、日本の動物園では最も多く一般的に展示されている種類です。
オオカミは群れで生活している動物ですが、複雑な社会性を持っており、群れで飼育できている施設は少ないです。
旭山動物園のオオカミの森
旭山動物園のオオカミの森は2008年6月に完成した施設で、円形の展示場内に岩山や小川、木などがレイアウトされています。(100年前の北海道をイメージしているそうです。)
旭山動物園では5頭(2021年8月時点)のシンリンオオカミを飼育しており、展示場で展示されているのは3頭です。(2020年9月までは5頭が展示されていましたが、2020年10月に父親のケン、2021年5月に母親のマースが亡くなった事により、この2頭の間に生まれた子供である3頭のみの展示になっています。)
屋内と野外の両方から見ることができるようになっています。(上の写真は屋内への入り口部分です。)
旭山動物園では施設に描かれているイラストやベンチなども凝った作りになっているので時間があればそちらも見てみてください。
屋内には左の写真のように小さな階段で上がれる場所があり、展示場内にある小さな窓から覗く事ができるような作りなっています。(私は身長が男性の平均身長よりも高いのですが、)
ガラスは曇っていましたが、タイミングが良いと目の前でオオカミを見る事ができます。
屋内にはこの他にも観察ホールがあり、展示場内を360度見渡す事ができます。
先ほど紹介した窓は上の写真の中央部にある半透明の部分です。 私が見た時は展示場の端の方で寝転がっている事が多かったです。
野外から見る事もでき、一部の場所ではケージ越しではなく、直接見ることができる場所もあります。
シンリンオオカミは体毛の個体差が大きく、複数の個体が展示されているため、個体による体毛の差も観察する事ができます。
寝転がっている事が多いですが、タイミング良いと遠吠えしたり展示場内を走り回る姿も見る事ができます。
旭山動物園のエゾシカの森
エゾシカの森はオオカミの森に隣接した位置にあり、こちらも昔の北海道を再現して絶滅したニホンオオカミと天敵のオオカミが居なくなり繁殖し害獣として扱われているエゾシカについて考えよう というコンセプトで作られています。
エゾシカはニホンジカの中では最大級の大きさになる亜種で、旭山動物園でも柵の近くで迫力のあるエゾシカを見る事ができます。
エゾシカの森は様々な角度から見る事ができる作りになっており、上のように入り口から入ると、展示場を上から見ることもできます。
棚田のような段々となった場所もありましたが、エゾシカたちは平地にいたので登る姿は見ることができませんでした。
複数のエゾシカが同じ展示場内で展示されており、観察する季節によって毛が変わります。(夏毛、冬毛があり、冬毛の方が寒さに耐えるためにフサフサした見た目になります。)
飼育員さんが用意した落ち葉の上で寝転がる大きな個体。 他の個体も落ち葉の近くに寄ってきましたが、この個体が追い払っていました… 草食獣でも上下関係はしっかりしているようです。
立派な角を使って落ち葉を掬い上げていました。
オオカミの森もエゾシカの森も昔の北海道を再現した展示場となっており、見所の多い展示となっています。 時間をかけて観察しても飽きないような作りになっているので、旭山動物園を訪れた際は是非ゆっくりと観察してみてください。
ここまで
最後までお読みいただきありがとうございます。