ナヌカザメは「七日の間、水から出していても生きている」ことから「七日鮫=ナヌカザメ」になったと言われています。
小さな個体はスリムな体型をしていますが、大きな個体は太った見た目をしています。
ナヌカザメについて!
ナヌカザメは体長1m以上に成長するメジロザメ目トラザメ科ナヌカザメ属の魚です。

上の個体は25cm程度の小型の個体で、細長いスリムな体型をしています。
茶褐色の体色に暗色の縞模様があり、大きな胸鰭を持っています。

見にくいですが、大型の個体は上のように太った見た目をしており、若魚の頃は明瞭だった縞模様も若干薄れる個体もいます。
背側や胸鰭には暗色のまだら模様があります。
海水を胃袋に吸い込んで体を膨らませて威嚇することがあります。(陸に上げられたナヌカザメの多くが胃に空気や海水を含んで膨らんでいます。)

ナヌカザメは年間を通して産卵を行い、1度に2個の卵を産むことができるようです。
上の写真の端の方にある紐のような部分で障害物に引っ掛けて流されないようにしています。
オスと数年間接触がなかったメスが卵を産卵することから、精子をため込んでおくことができると考えられています。
産卵してから1年後に卵が孵化し、8cm前後の個体が生まれてきます。
水槽内で産卵することも多い種類で、タイミングが良いとナヌカザメの卵を展示している場合もあります。
和名 | ナヌカザメ |
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学名 | Cephaloscyllium umbratile |
英名 | Blotchy swellshark |
目 | メジロザメ目(Carcharhiniformes) |
科 | トラザメ科(Scyliorhinidae) |
属 | ナヌカザメ属(Cephaloscyllium) |
分布 |
北西部太平洋 |
生息環境 | 岩礁 |
ナヌカザメは北海道~九州、台湾、南西諸島など北西部太平洋に生息しています。
浅場から水深450m付近まで幅広い水深で見ることができるサメです。
定置網などで漁獲され、加工食品の原料などとして利用されているようです。
ナヌカザメを展示している施設!
情報は記載当時のJAZAの情報です。(2020年10月更新)
実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)
ナヌカザメを展示しているJAZA加入の施設はヵ所です。
展示している施設の一覧は記事の一番下に記載しています。
ナヌカザメと沼津水族館
沼津深海水族館では1Fに設置されている水槽でナヌカザメを展示していました。(2020年9月時点)

沼津深海水族館は深海魚にスポットを当てた水族館で、水族館としての規模は大きくありませんが、他の水族館では見られないような変わった生き物や資料を見ることができます。
そんな沼津深海水族館の1F部分でナヌカザメを展示しており、25cmくらいの個体が展示されていました。
ナヌカザメと鳥羽水族館
鳥羽水族館では伊勢志摩の海・日本の海エリアでナヌカザメを展示しています。(2020年10月時点)


左側の卵は「へんな生きもの研究所」で展示されており、右側の写真は伊勢志摩の海・日本の海エリアで展示されていたナヌカザメの成魚です。
ナヌカザメが展示されている水槽では、大型のオオクチイシナギやアラが泳いでいる水槽で一緒に展示されており、水槽奥の底部でじっとしていました。
ナヌカザメと名古屋港水族館
名古屋港水族館では深海ギャラリーの入り口部分にてナヌカザメを展示しています。(2020年10月時点)

名古屋港水族館ではエリア内で最も大きな水槽でナヌカザメを展示しており、上のように立派な体格をした個体を見ることができます。
この水槽ではナヌカザメの他にアブラボウズ、ユメカサゴ、ハシキンメ、アカイサキ、タカアシガニが展示されています。
ナヌカザメを展示している施設の一覧
ナヌカザメを展示しているJAZA加入の施設は20ヵ所です。
男鹿水族館 | 加茂水族館 | 鴨川シーワールド |
サンシャイン水族館 | 八景島シーパラダイス | 寺泊水族博物館 |
三津シーパラダイス | のとじま水族館 | 越前松島水族館 |
碧南水族館 | 名古屋港水族館 | 宮津水族館 |
鳥羽水族館 | 志摩マリンランド | 大阪海遊館 |
須磨水族園 | 足摺海洋館 | 海の中道水族館 |
ペンギン水族館 | かごしま水族館 |
ナヌカザメを展示している施設は多いですが、施設によって展示している個体の大きさが異なるので事前に調べてみてください。
ここまで
最後までお読みいただきありがとうございます。