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動物図鑑-ラッコ(Enhydra lutris)

ラッコは貝類を石で叩いて割ってから食べる事で知られているイタチ科の動物で、イタチの中でも海での生活に適応した種類です。

日本では最盛期には100頭以上が飼育されていましたが、2021年6月時点では4頭のみとなっています。(再導入も既存個体での繁殖も難しいのが現状のようです)

 

 

ラッコについて!

ラッコは体長100~130cm程度にまで成長するネコ目イタチ科ラッコ属の動物です。

イタチ科の動物の中では最大種です。

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ラッコは胴体部は黒色や褐色をしており、頭部や腹部は白色をしています。

体毛は8億本も生えており、非常に密に映えている事で寒冷な環境に適応することが出来ています。

海水を飲むことで水分補給を行っており、肝臓は塩分を排出するために大きいです。

 

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上のように背泳ぎをしながら貝類を石で叩き割る事で知られています。

餌を獲る際には海中に潜水しますが、多くの場合は20m近くで50~90秒間の潜水を行います。(最大で4分間の潜水を行った記録もあり)

食性は肉食で貝類、甲殻類、ウニなどを捕食しています。

強靭な歯で中身をこじ開けて食べますが、貝類やウニなどは胸部に石を載せて叩きつけて割って食べる事があります。

 

和名 ラッコ
学名 Enhydra lutris
英名 Sea otter
ネコ目(Carnivora)
イタチ科(Mustelidae)
ラッコ属(Enhydra)
分布 アメリカ、カナダ、ロシア東部
生息環境 沿岸

ラッコはアメリカ、カナダ、ロシア東部に分布しています。

日本では千鳥列島などで見られましたが、毛皮を目的にした乱獲により20世紀初頭には絶滅しています。

その後、1980年代からは北海道東部で姿が見られるようになり、繁殖も確認されています。

多くの個体が海岸から1km以内の沿岸部に生息しています。

普通は単独で行動していますが、繁殖期にはペアで行動します。(休息時には多くの個体が集まる事があります)

ほとんどを海中で過ごしますが、外敵が少ない環境では稀に陸に上がる事もあります。

昼行性で、夜間になると海藻に掴まって眠ります。

毛皮を利用するために狩猟されてきた歴史があり、個体数が大きく減少した原因となっています。

タンカーのオイル流出や漁業の混獲、生息環境の変化によって生息数は減少しており、2007年に行われた調査では野生の個体数は107,000頭程度だとされています。

IUCNのレッドリストでは絶滅危惧IB類に指定されています。

ラッコを展示している施設!

情報は記載当時のJAZAの情報です。(2021年5月更新)

実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)

 

ラッコを展示しているJAZA加入の施設は3ヵ所です。

展示している施設の一覧は記事の一番下に記載しています。

ラッコと鳥羽水族館

鳥羽水族館では極地の海エリアにてラッコを展示しています。

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鳥羽水族館では2頭のラッコを飼育していますが、これは国内の施設で最も多い飼育頭数です。(須磨海浜公園1頭、海の中道マリンワールド1頭)

展示されている個体は両方メスで、高齢の個体なので繁殖は難しいと考えられています。(オスは海の中道マリンワールドの1頭のみ)

最盛期には国内で100頭以上が飼育されていましたが、現在では4頭のみで繁殖も望みが薄い状態です。

私が訪れた際には貝を持って食べていました。

ラッコを展示している施設の一覧

ラッコを展示しているJAZA加入の施設は3ヵ所です。

 

鳥羽水族館 須磨海浜公園 海の中道水族館

 

ここまで

最後までお読みいただきありがとうございます。

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