キョンは中国南東部や台湾に分布している小型のシカの仲間で、日本では伊豆大島、房総半島にて動物園等から逃げ出した個体が定着しています。
キョンについて!
キョンは体長70cm程度にまで成長する鯨偶蹄目シカ科ホエジカ属の動物です。
日本に生息しているシカと比べると小型の種類です。
キョンは茶色の体色をしており、目の間~頭頂付近には黒色の筋模様があります。
オスの個体には短い角と牙があります。
目の下の方に臭腺の開口部があり、これが目のように見える事から「ヨツメジカ」と呼ばれる事もあります。(この臭腺から出る分泌物を木などに擦りつける事で縄張りを主張します。)
食性は草食で木の葉、果実などを捕食しています。
和名 | キョン |
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学名 | Muntiacus reevesi |
英名 | Reeves's muntjac |
目 | 鯨偶蹄目(Cetartiodactyla) |
科 | シカ科(Cervidae) |
属 | ホエジカ属(Muntiacus) |
分布 | 中国南東部、台湾 |
生息環境 | 森林 |
キョンは中国南東部、台湾に自然分布しており、房総半島、伊豆大島、イギリスなどに移入されています。
日本では動物園等から逃げ出したと思われる個体が一部地域で定着しており、農作物への食害も問題となっています。
上記の事から2005年に特定外来生物に指定されています。
狩猟鳥獣に指定されていない事から罠を中心に駆除活動が行われていますが、あまり上手くいっておらず、千葉県のキョンは2019年時点で約4万頭と考えられています。
森林や藪などに生息しており、単独で行動することがほとんどです。
妊娠期間は209~220日で、1度に1頭を出産します。
革は非常にきめ細かく、セーム革(シカ革)の中でも最高級品とされており、カメラレンズや楽器、刀剣などの手入れなどに使用されています。
また、中国や台湾では食用としており、大量に繁殖している千葉県でもジビエとしての活用を進められています。
キョンを展示している施設!
情報は記載当時のJAZAの情報です。(2021年5月更新)
実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)
キョンを展示しているJAZA加入の施設は7ヵ所です。
展示している施設の一覧は記事の一番下に記載しています。
キョンと旭山動物園
旭山動物園では「てながざる館」にてキョンを展示しています。
旭山動物園ではシロテテナガザルと同じ展示場でキョンを展示しており、テナガザルは高所に居る事が多く、一緒に居る事はあまりありません。
キョンは人間に対しては非常に憶病な動物として知られていますが、テナガザルとは上手く共生しているようです。
キョンを展示している施設の一覧
キョンを展示しているJAZA加入の施設は7ヵ所です。
旭山動物園 | 大森山動物園 | 大島公園 |
富士サファリ | 池田動物園 | 安佐動物公園 |
福岡市動物園 |
ここまで
最後までお読みいただきありがとうございます。