シンリンオオカミは五大湖周辺を中心に分布しているハイイロオオカミの亜種の1種です。
日本の動物園で飼育されているオオカミのほとんどが本種です。(多摩動物公園でタイリクオオカミ、上野動物園でタテガミオオカミ、天王寺動物園でチュウゴクオオカミを飼育)
目次
シンリンオオカミについて!
シンリンオオカミは体長100~150cm程度にまで成長するネコ目イヌ科イヌ属の動物です。
シンリンオオカミは灰褐色の体毛をした個体が多いですが、白色や黒色をした個体もいます。
歩行する際は上の画像のようにつま先を地面につけて歩きます。
耳は三角形をしており、大きくはありませんが優れた聴力を持っています。
有名なオオカミの遠吠えは10km先にも届くと言われています。
食性は肉食でシカ、ヘラジカ、ビーバー、ウサギ、魚類、爬虫類など捕食します。
群れで狩りを行い、ネコ科のような俊敏性はありませんが、獲物が付かれるまで長時間追いかける持久力があります。
和名 | シンリンオオカミ |
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学名 | Canis lupus lycaon |
英名 | The eastern wolf |
目 | ネコ目(Carnivora) |
科 | イヌ科(Canidae) |
属 | イヌ属(Canis) |
分布 | 五大湖周辺、カナダ南東部 |
生息環境 | 森林、草原 |
シンリンオオカミは五大湖周辺、カナダ南東部に分布しています。
森林や草原、山地など幅広い環境に生息しており、力のあるペアを中心とした2~20頭程度の群れを形成します。
妊娠期間は約2ヵ月程度で、普通は4~6頭を出産します。
授乳期間は6~8週間で、噛み砕いた肉を吐いて与えるなど群れの他の個体も参加して子育てをサポートします。
森林の開発により生息地は大きく減少しており、カナダでは「特別懸念」に指定されています。(コヨーテとの交雑も多く確認されています。)
稀にシンリンオオカミが人間を襲う事故が発生しています。
シンリンオオカミを展示している施設!
情報は記載当時のJAZAの情報です。(2021年5月更新)
実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)
シンリンオオカミを展示しているJAZA加入の施設は9ヵ所です。
展示している施設の一覧は記事の一番下に記載しています。
シンリンオオカミと旭山動物
旭山動物園ではオオカミの森エリアにてシンリンオオカミを展示しています。
旭山動物園では5頭のシンリンオオカミを飼育しており、そのうち3頭を展示場で飼育しており、2頭をバックヤードで飼育しています。 (私が訪れた2020年9月には現在展示されている個体の両親も展示されていましたが、その後亡くなってしまいました。)
展示されている個体の両親は、9頭の子供を出産しており、他の動物園に移動した個体もいます。
上のように体毛の色が違う個体が展示されており、綺麗でした。
展示場は大きく、岩場や木々が生い茂っており、自然に近い環境で活動するオオカミ達を観察することができます。(寝ている事も多いですが、個体数が多いので動いている姿を見る事できるチャンスも多いです。)
シンリンオオカミが展示されている場所の近くではエゾシカやタンチョウ、シロフクロウ、ホッキョクギツネなどを展示しています。
シンリンオオカミと札幌円山動物園
札幌円山動物園ではエゾシカ・オオカミ舎にてシンリンオオカミを展示しています。
札幌円山動物園では4頭のシンリンオオカミを展示しており、展示されている個体の全てがオスです。
大きな展示場で展示されており、見えない部分も多いのでタイミングが悪いと姿を見ることができません。
このエリアではシンリンオオカミとエゾシカを展示しています。
シンリンオオカミと東山動物園
東山動物園ではアメリカゾーンにてシンリンオオカミを展示しています。
東山動物園では4頭?のシンリンオオカミが展示されていますが、私が訪れた際は1頭しか見えませんでした。
幅広い展示場になっており、見える範囲が広いので観察しやすい展示場だと思います。
このエリアではシンリンオオカミのほかにアメリカバイソン、オグロプレーリードッグ、ハクトウワシ、トナカイ、アメリカビーバーなどが展示されています。
シンリンオオカミを展示している施設の一覧
シンリンオオカミを展示しているJAZA加入の施設は9ヵ所です。
円山動物園 | 旭山動物園 | 大森山動物園 |
群馬サファリ | 富山ファミリーパーク | 東山動物園 |
神戸どうぶつ王国 | とくしま動物園 | 平川動物公園 |
ここまで
最後までお読みいただきありがとうございます。