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水族館魚図鑑-クロマグロ(Thunnus orientalis)

クロマグロはスズキ目サバ科の魚でスーパーで売られる際には本マグロ、ホンマグロと呼ばれることもあります。

日本国内ではミナミマグロやメバチマグロなど数種類のマグロが流通していますが、最も値段の高いマグロです。

 

 

クロマグロについて!

クロマグロは3m400kg以上に成長することもあるスズキ目サバ科マグロ属の魚です。

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クロマグロは楕円形の形をしており、銀白色の体色に背側は黒色になっています。

幼魚はヨコワやメジと呼ばれることがあり、体側に横縞模様が並んでいます。

 

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クロマグロはマグロの仲間で最も胸鰭が短い種類です。(それでも立派な胸鰭ですが)

マグロは高い遊泳力を持ち、大型個体では時速90km/h以上で泳ぐことがあると言われています。

食性は肉食で日中に甲殻類、魚類、軟体動物などを捕食します。

クロマグロは性成熟に5年かかり、春~夏にかけて産卵し100万粒以上を一度に産卵します。

性成熟に時間がかかり、5年で1.5m~2mと大型に成長することで漁獲されてしまうことが生息数の激減の原因になっています。

産卵した卵は30時間前後で孵化し、孵化した稚魚は3mmに満たない大きさです。

 

和名 クロマグロ
学名 Thunnus orientalis
英名 Pacific bluefin tuna
スズキ目(Perciformes)
サバ科(Scombridae)
マグロ属(Thunnus)
分布

太平洋

生息環境 外洋

クロマグロは太平洋の熱帯・温帯海域の外洋の表層~中層に多く、稀にインド洋でも見られることがあります。

大西洋に生息するものはタイセイヨウクロマグロと呼ばれており、太平洋に生息するものとは別種とされています。(以前はクロマグロと混同して扱われていました。)

クロマグロの消費量は日本が世界一位で世界中で消費されるクロマグロの7割~8割を日本で消費しています。

なお、国内で消費されるマグロ属のうちクロマグロの占める割合は10%以下で、メバチマグロ・キハダマグロで70%を占めています。

国内消費されているクロマグロの約半分が輸入されており、台湾などから輸入されています。

食用のための漁獲のため、生息数が著しく減少していると言われており、1970年から2000年代の間にクロマグロで8割減、タイセイヨウクロマグロは9割減したともいわれています。

生息数の減少を受けて大学等で養殖技術を研究していますが、コストパフォーマンスを考えると実用化できる範囲ではないようです。(持続可能な資源にするため、漁獲量の枠を定めたりされています。)

有名なものでは近畿大学が完全養殖に成功した、近大マグロが有名です。(生餌ではなく、人工飼料を与えて育てているようです。)

クロマグロを展示している水族館!

情報は記載当時のJAZAや水槽の情報です。(2020年8月更新)

実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)

 

クロマグロを展示しているJAZA加入の施設は2ヵ所です。

展示している施設の一覧は記事の一番下に記載しています。

クロマグロと葛西臨海水族園

葛西臨海水族園では大洋の航海者:マグロ エリアにてクロマグロを展示しています。(2020年9月時点)

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ドーナツ状になっている水槽の140°くらいはマグロのエリアで、反対側はスマやハガツオといった中型のサバ科の魚を展示しています。(入って最初に見るのはスマやハガツオが展示されている側になります。)

展示されている個体は大きさがバラバラで1尾だけ飛びぬけて大きな個体がおり、6年目?の個体のようです。(以前説明を聞いた際は150cm以上、100kg以上ということでした)

上の写真を見て分かるように、周りが暗くマグロが泳ぐ速度が速いので写真を撮るのは意外と難しいです。

写真を撮る際は一番大きな個体を撮影するのがオススメです!

 

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シアター状になっており、席が用意されているので座ってマグロを観察することができます。

椅子の数が多いため、休日でも座るスペースが空いている事があります。

 

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コロナ感染症対策中はエサを与えるイベントが中止されていますが、通常時はエサを与える様子を観察するイベントが一日に2回ほど行われています。

餌が水面から降ってくるのですが、最初に食べる事ができるのは大きな個体からで小さな個体は底部をグルグルと回りながらおこぼれを食べています。

www.gogo-zoo-aquarium.com

2020年9月に訪れた際は水槽内にヨシキリザメの子供も一緒に展示されていました。

クロマグロを展示している水族館の一覧

クロマグロを展示しているJAZA加入の施設は2ヵ所です。

葛西臨海水族園 かごしま水族館  

クロマグロと言えば葛西臨海水族園のドーナツ型の水槽が有名ですが、かごしま水族館でも展示されています。 

かごしま水族館では水量1,500tもの国内でもトップクラスの大きさの水槽を備えており、その水槽の中でジンベイザメなどと一緒に展示されているようです。

マグロ属のうち、国内で展示されているのはクロマグロ、キハダマグロ、メバチマグロ、コシナガの4種類です。(2020年9月時点)

クロマグロ以外の3種は福島海洋科学館(アクアマリンふくしま)にて展示されています。

 

ここまで

最後までお読みいただきありがとうございます。

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