エトピリカはアイヌ語で「美しい嘴」の意味で、名前の通り明るい橙色の大きな嘴を持ちます。
日本ではほとんど絶滅に近い状態で根室市のユルリ・モユルリ島近くの海域に約20羽程度が確認されています。
目次
エトピリカについて!
エトピリカは全長40cm近くにまで成長するチドリ目ウミスズメ科ツノメドリ属の鳥です。
エトピリカは黒色の羽毛に覆われており、夏毛は顔の部分が白色になり、白色の飾り羽が伸長します。
和名の「エトピリカ」はアイヌ語が由来となっており、「etu=嘴」、「pirka=美しい」の意味です。
脚や嘴は明るい橙色いをしており、脚は水かきが非常に発達しています。
ツノメドリという鳥に似ていますが、エトピリカは腹部が黒色になる事で見分ける事ができます。
外洋を主な生息環境としており、写真のように潜水もすることができます。(潜水深度は10m程度です。)
飛び込んだ際の勢いを活かして潜水しており、潜水深度はあまり深くありません。
食性は肉食でニシン、イカナゴなどの魚類、甲殻類などを捕食しています。
和名 | エトピリカ |
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学名 | Fratercula cirrhata |
英名 | Tufted Puffin |
目 | チドリ目(Charadriiformes) |
科 | ウミスズメ科(Alcidae) |
属 | ツノメドリ属(Fratercula) |
分布 |
北日本~カリフォルニア州 |
生息環境 | 外洋、岩場 |
エトピリカはアメリカ、カナダ、ロシア、日本に分布しています。
ほとんどを外洋で過ごし、繁殖期のみを陸地で過ごします。
5~6月に1個の卵を産卵し、ペアで抱卵して42~46日程度で孵化します。
日本周辺にも以前は繁殖している個体群がいましたが、2016年時点でユルリ・モユルリ島海域で15羽、浜中海域で最大3羽とごく少数のみが生息しています。
環境省のレッドリストでは絶滅危惧IA類に指定されています。
エトピリカを展示している施設!
情報は記載当時のJAZAの情報です。(2020年9月更新)
実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)
エトピリカを展示しているJAZA加入の施設は4ヵ所です。
展示している施設の一覧は記事の一番下に記載しています。
エトピリカと鴨川シーワールド
鴨川シーワールドではにてエトピリカを展示しています。
鴨川シーワールドでは北の海を再現したような水槽でエトピリカを展示しており、多くの個体が水の上で漂っています。
タイミングが良いと羽ばたいている姿も見ることができます。
水中を見るとニジマス、シマゾイ、クロソイ、エゾメバル、アカメバルなどが展示されています。
エトピリカと葛西臨海水族園
葛西臨海水族園では海鳥の生態エリアにてエトピリカを展示しています。
葛西臨海水族園では海中と岩場の展示場でエトピリカとウミガラスを展示しており、日本におけるエトピリカ・ウミガラスに関する資料も掲示されています。
葛西臨海水族園では餌を与える姿を見ることができるイベントが開催されており、水中に潜って餌を食べる姿を見る事ができます。
エトピリカと大洗水族館
大洗水族館では世界の海ゾーン2にてエトピリカを展示しています。
大洗水族館では複数のエトピリカを展示していますが、上のようにガラス面に水しぶきがついて見にくかったです。(エトピリカを展示している他の施設の多くが同じですが…)
近くではゴマフアザラシやカナダカワウソが展示されています。
エトピリカを展示している施設の一覧
エトピリカを展示しているJAZA加入の施設は4ヵ所です。
福島海洋科学館 | 鴨川シーワールド | 葛西臨海水族園 |
大阪海遊館 |
ここまで
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