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水族館魚図鑑-トラフグ(Takifugu rubripes)

トラフグはフグの王様とも呼ばれるフグの仲間で、天然物は特に高価で取引されます。(養殖と5~6倍の値がつくこともあるようです)

養殖も盛んに行われており、温泉水で育てることで毒を持たないトラフグを育てている地域もあります。(2008年には栃木県那賀川町の株式会社夢創造、2011年には長野県飯田市の飯田市南信濃振興公社)

 

 

トラフグについて!

トラフグは70cm、10lg程度にまで成長するフグ目フグ科トラフグ属の魚です。

確認されているトラフグ属25種の中でも最も大型に成長する種類とされています。

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トラフグは背側が黒色で腹側が白色をしています。

体の中央に黒色の円状の模様があり、他の種類と見分ける際のポイントになります。 

 

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トラフグにはカラスフグという中央部の模様がそっくりな種類がいますが、トラフグは尻鰭が白色or赤褐色、カラスフグは暗色をしているため見分けることができます。

尻鰭の色以外は大きな違いがないため、元々はこの2種類は同種とされていましたが、S24年に別種へと分類されました。

 

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上の写真の個体は小型の個体で、大人の個体と比べると模様にも違いがあります。

上の個体ではやや消失しかけていますが数cm程度の小さな個体では背側に白色の斑点が確認できます。

食性は肉食で甲殻類や子魚を捕食しています。

 

和名 トラフグ
学名 Takifugu rubripes
英名

Japanese pufferfish

Tiger puffer

フグ目(Tetraodontiformes)
フグ科(Tetraodontidae)
トラフグ属(Takifugu)
分布

太平洋北西部

生息環境  

トラフグは日本沿岸、朝鮮半島、中国、台湾などの西部太平洋に生息しており、国内では北海道~九州まで幅広く見られ、北海道の室蘭付近が北限となっています。

産卵期は春~初夏で、潮の流れの早い浅瀬で行われます。

孵化した稚魚は河口や内湾で多く見られますが、成長するにつれて沖合へと移動します。

冬が旬の魚で、天然物は静岡、愛知、三重の3県で国内の6割が漁獲されています。

トラフグと言えば下関が有名ですが、海流の変化により漁獲量が減り、現在では九州・西日本で漁獲・養殖されたフグの集積地として発達しています。

トラフグは食用として利用されており、トラフグ専門店があるほど人気のあるフグです。(フグ専門店で泳いでいるフグは大体この種類です。)

天然物は漁獲量も減っており、非常に高価ですが養殖も積極的に行われており流通するトラフグのうち天然物は10%程度だと言われています。

天然のトラフグは多い年には1,000~1,800トンの漁獲がありましたが、近年では200トン前後で推移しています。

これに反比例するように養殖トラフグの生産量は増加しており、2000年時点で5000トン近くの生産量があり、天然物に比べて安価に流通しています。(生産量が多い順に長崎県、熊本…など西日本の地域が多いようです。)

他のフグ科の魚と同じように毒を持っており、肝臓と卵巣が強毒、筋肉・皮膚・精巣は無毒です。調理には調理師免許が必要です。

卵巣は毒を持っていますが、石川県では「フグの卵巣の糠漬け」という郷土料理があり、2年以上糠漬けにすることで毒を消失させて食用として利用しています。

何故糠漬けにすると解毒されるのかという原理は分かっていません

トラフグを展示している水族館!

情報は記載当時のJAZAや水槽の情報です。(2020年3月更新)

実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)

 

トラフグを展示しているJAZA加入の施設は13ヵ所となっています。

展示している施設の一覧は記事の一番下に記載しています。

トラフグと大洗水族館

JAZA加入の施設ではありませんが、大洗水族館の大洗の生物エリアにてトラフグを展示しています。

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この水槽ではトラフグの他に大洗で見ることができる磯の生き物を展示しており、フグの展示が豊富な水槽になっています。

この水槽に展示されているフグはマフグ、ヒガンフグ、コモンフグ、ショウサイフグ、クサフグとなっています。

外に設置されている水槽なので、日が差し込み天候により姿を変える面白い水槽になっています。

トラフグとヨコハマおもしろ水族館

ヨコハマおもしろ水族館では赤ちゃん水族館エリアにてトラフグを展示しています。

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ヨコハマおもしろ水族館は規模の小さな水族館ですが、ユニークな展示方法と解説が魅力の水族館です。

ヨコハマおもしろ水族館で展示されているのは小型のトラフグで、大型の個体と比べると模様も異なります。

小型の個体を見ることができる水族館はあまりないので、興味がある方は是非訪れてみてください。

トラフグと市立室蘭水族館

市立室蘭水族館では本館内の水槽にてトラフグを展示しています。

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市立室蘭水族館ではトラフグのみを2尾展示しており、障害物もないので観察しやすいです。

市立室蘭水族館は遊園地と併設されている小型の施設ですが、1953年に北海道初の水族館として開館した非常に歴史のある水族館となっています。

近くに登別マリンパークニクスもあり、1日に2つの水族館を訪れることもできるので興味がある方は是非訪れてみてください。

トラフグを展示している施設の一覧

トラフグを展示しているJAZA加入の施設は13ヵ所となっています。

男鹿水族館 加茂水族館 大洗水族館(脱退)
鴨川シーワールド 八景島シーパラダイス 上越水族博物館
のとじま水族館 越前松島水族館 名古屋港水族館
宮津水族館 鳥羽水族館 しまね海洋館
ペンギン水族館 大分マリーンパレス  

食用としても全国的に流通しているためか、トラフグを展示している施設は全国各地にあります。

トラフグ属の中では展示施設が多い魚で、クサフグに次いで2番目に展示施設が多い魚です。(JAZA加入の施設のみカウント)

JAZA加入の施設ではありませんが、ヨコハマおもしろ水族館(2020年9月時点)と市立室蘭水族館(2020年9月時点)、大洗水族館(2020年3月時点)にて展示されていました。

 

ここまで

最後までお読みいただきありがとうございます。

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