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水族館魚図鑑-アブラボウズ(Erilepis zonifer)

アブラボウズは脂肪分を多く含むことが名前の由来になっている魚で、同じく脂肪分を多く含むバラムツのように食用禁止にはなっていませんが、食べ過ぎると下痢を引き起こします。

 

 

アブラボウズについて!

アブラボウズは体長1.5m程度にまで成長するスズキ目ギンダラ科アブラボウズ属の魚です。

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アブラボウズは灰褐色の体色に、体側に淡色の斑点が多く見られますが、これは大きく成長すると薄くなっていきます。(多くの水族館では上のように淡色の斑点が残る大きさの個体が展示されています。)

 

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体の40%が脂肪分で、食べ過ぎると下痢を起こす可能性があります。

神奈川県や静岡では「おしつけ」という名称で、古くから利用されています。

 

和名 アブラボウズ
学名 Erilepis zonifer
英名 Skilfish
スズキ目(Perciformes)
ギンダラ科(Anoplopomatidae)
アブラボウズ属(Erilepis)
分布

北部太平洋、ベーリング海

中部カリフォルニア

生息環境 深海

アブラボウズは紀伊半島の熊野灘~オホーツク海、アラスカ湾~モントレー湾など北部太平洋に生息しており、国内では紀伊半島の熊野灘以北の太平洋側で見られ、日本海側では稀なようです。

成魚は水深200~600mの水深の深い場所で生活していますが、幼魚は外洋の表層部で流れ藻に付いています。

釣りや底引き網で漁獲され、食用として利用されます。(脂肪が多いので、食べすぎには注意が必要です。)

脂分が多く、食用禁止とされているバラムツと一緒にされることもありますが、アブラボウズは食べ過ぎなければ問題ないとされています。

神奈川県の小田原市など一部地域では特に好まれて食べられています。

クエと姿が似ており、クエほど高価ではないので、クエに偽装する事件も起きています。(アブラボウズもやや高価な部類の魚ですが、クエほどではありません。)

アブラボウズを展示している施設!

情報は記載当時のJAZAの情報です。(2020年12月更新)

実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)

 

アブラボウズを展示しているJAZA加入の施設は6ヵ所です。

展示している施設の一覧は記事の一番下に記載しています。

アブラボウズと市立室蘭水族館

市立室蘭水族館では本館内にてアブラボウズを展示しています。

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市立室蘭水族館は国内で初めてアブラボウズの飼育に成功した水族館で、30年間近く生きた記録もあります。

市立室蘭水族館のマスコットもアブラボウズがモチーフになっており、市立室蘭水族館を代表する展示生物です。

館内で最も大きな水槽で複数の個体が展示されており、体側の斑紋がほとんど消えているような個体も見ることができます。

アブラボウズと登別マリンパークニクス

登別マリンパークニクスではニクス城内のトンネル水槽にてアブラボウズを展示しています。

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ニクス城内には2つのトンネル水槽がありますが、アブラボウズは冷たい海に生息する生きものが展示されているトンネル水槽で展示されています。 

この水槽はアブラボウズの他にクロソイ、アイナメ、エゾメバル、アブラツノザメ、ホッケ、ケムシカジカ、スケトウダラなど寒流で見られる様々な魚が展示されている珍しいトンネル水槽ですが、私の知る中で最も暗いトンネル水槽でもあります。

アブラボウズと名古屋港水族館

名古屋港水族館では深海ギャラリーの入り口部分の水槽でアブラボウズを展示しています。

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名古屋港水族館では上のような深海の生物を展示している水槽としては大きな水槽でアブラボウズを展示しています。

この水槽ではアブラボウズの他にナヌカザメ、ハシキンメ、ユメカサゴ、アカイサキ、タカアシガニが展示されています。

名古屋港水族館と言えば、日本でもトップクラスに入場者数が多い水族館でシロイルカ(ベルーガ)やシャチが有名ですが、館内が広いため深海の生物の展示も充実している施設となっています。

アブラボウズを展示している施設の一覧

アブラボウズを展示しているJAZA加入の施設は6ヵ所です。

登別マリンパークニクス 鴨川シーワールド 八景島シーパラダイス
碧南水族館 名古屋港水族館 大阪海遊館

JAZA加入外の施設では市立室蘭水族館(2020/9時点)、沼津深海水族館(2020/10時点)でも展示されていました。

アブラボウズを展示している施設は意外と少なく、紀伊半島以北で見られる事からか、それよりも南の地域では展示されていません。 

 

ここまで

最後までお読みいただきありがとうございます。

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