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水族館魚図鑑-ミヤコタナゴ(Tanakia tanago)

ミヤコタナゴは東京を中心に関東にのみ生息していた魚ですが、高度経済成長期の開発により千葉・茨城以外では絶滅したと言われています。

1974年に国の天然記念物に、環境省のレッドリストでは絶滅危惧種IA類に指定されているため、許可のない飼育や捕獲を禁止しています。(密漁された個体が流通することがあります。)

国から許可を得た施設でのみ飼育・展示されています。

2014年1月にミヤコタナゴ28匹から1,000匹まで繁殖させた男性が書類送検される出来事がありました。

 

  

ミヤコタナゴについて!

ミヤコタナゴは7cm程度にまで成長するコイ目コイ科アブラボテ属の魚です。

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口元には短いヒゲがあり、オスは上の写真のように尻鰭、腹鰭の縁が黒色、その内側が赤色、白色になっています。

似ている種類として同じアブラボテ属のヤリタナゴ、アブラボテがいます。

ヤリタナゴはミヤコタナゴよりも体高が低く、尾鰭が尖っており、ミヤコタナゴの肩部には暗い色の斑紋があります。(生息域はヤリタナゴよりも上流部で見られるようです。)

アブラボテはミヤコタナゴより生息適応範囲が広く、西日本に生息しています。

 

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他のタナゴと同じく、メスは地味な見た目をしています。

食性は雑食性で藻類や水生昆虫などを捕食しています。

ミヤコタナゴはタイリクバラタナゴと自然下で交雑することが確認されています。

 

和名 ミヤコタナゴ
学名 Tanakia tanago
英名 Tokyo bitterling
コイ目(Cypriniformes)
コイ科(Cyprinidae)
アブラボテ属(Tanakia)
分布

日本固有種

生息環境 小川、湧き水、ため池

ミヤコタナゴは日本固有種で関東で普通に見られる魚でした。

東京、神奈川、群馬、栃木、千葉に生息しており普通に見ることができましたが現在では千葉、茨城以外では絶滅したと言われています。

長時間地域間で交わることがなかったため、地域により地域差があります。

この地域差から、密漁地域を調べることもあるようです。

東京に広く生息していたことがミヤコタナゴの名前の由来になっているようです。

英名でも「Tokyo bitterling 」と東京が由来になっています。

繁殖期は4月~7月で、ミヤコタナゴはマツカサガイ、ヨコハマシジラガイ、カワシンジュガイなどの淡水二枚貝に産卵します。

産卵から2日程度で孵化し、3週間程度で稚魚が貝から出てきます。(貝は稚魚が孵化した後も元気です。)

1年程度で性的に成熟し、繁殖行動が可能になります。

ミヤコタナゴを展示している水族館!

情報は記載当時のJAZAや水槽の情報です。(2020年5月更新)

実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)

 

ミヤコタナゴを展示しているJAZA加入の施設は11ヶ所となっています。

展示している施設の一覧は記事の一番下に記載しています。

ミヤコタナゴとすみだ水族館

すみだ水族館ではサンゴ礁水槽の奥の小さな水槽でミヤコタナゴを展示しています。

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小さな水槽で複数のミヤコタナゴを展示しており、オスとメスの個体を見ることができます。

この水槽の隣では小笠原諸島固有種で同じくレッドリストの絶滅危惧種IA類に指定されているオガサワラヨシノボリを展示しています。

あまり目立たない場所に設置してある水槽ですが、希少な生き物を展示しているので観察してみてください。

ミヤコタナゴを展示している水族館の一覧

ミヤコタナゴを展示しているJAZA加入の施設は11ヶ所となっています。

井の頭文化園 野毛山動物園 横浜金沢動物園
なかがわ水遊園 鴨川シーワールド さいたま水族館
すみだ水族館 八景島シーパラダイス 東山動物園
琵琶湖博物館 志摩マリンランド  

展示施設のほとんどが関東の施設になっており、これは元々の生息地と飼育に許可が必要な事が理由だと思われます。

関東外では、東山動物園(愛知県)、琵琶湖博物館(滋賀県)、志摩マリンランド(三重県)で展示されています。

 

ここまで

最後までお読みいただきありがとうございます。

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