イトヒキアジは幼魚の頃の背鰭と臀鰭が糸状に伸びる事が由来となっています。
この糸状の鰭は成長するに連れて失われるため、成魚では見ることができません。
イトヒキアジについて!
イトヒキアジは1m以上に成長するアジ科の魚で、最大で1.5mにもなる個体も確認されています。
大型になるので釣りの対象魚としてターゲットにされることがあります。
上の画像の個体は20cm〜30cm程度の若魚でダイヤ型のシルエットをしていますが、名前の由来となっている糸状の鰭は確認することができません。
更に成長すると体型も大きく変わりロウニンアジのように分厚く力強い体型になります。
上の画像は先ほどの画像よりも更に小さな個体になります。
糸状の鰭を観察できるのは、このような幼魚の時のみになります。(糸状になっている根元が黒くなっているのが確認できます。)
イトヒキアジの幼魚は本州でも見られますが、あまり食用としては利用されていないようです。
また、大型のイトヒキアジの個体はシガテラ毒を持っている事があることで知られています。(旬は初夏、幼魚は秋)
和名 | イトヒキアジ |
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学名 | Alectis ciliaris |
英名 | African pompano |
目 | スズキ目(Perciformes) |
科 | アジ科(Carangidae) |
属 | イトヒキアジ属(Alectis) |
分布 |
世界中の温帯 |
生息環境 |
イトヒキアジは太平洋側においては茨城県以南で見られます。
成魚は九州以南から見る事ができ、それ以外の地域では幼魚を見ることができます。
世界中の温暖な海域で幅広く見ることができる魚で、成魚は水深60m〜100mの海底付近に生息しており肉食で魚や甲殻類を食べています。(幼魚は内湾の表層付近でも見られるようです)
イトヒキアジを展示している水族館!
情報は記載当時のJAZAや水槽の情報です。(2020年4月更新)
実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)
イトヒキアジを展示している施設はJAZA加入の施設のうち8ヵ所になります。
大洗水族館 | 鴨川シーワールド | 八景島シーパラダイス |
東海大海洋博物館 | 鳥羽水族館 | 志摩マリンランド |
大分マリーンパレス | 美ら海水族館 |
※ここには書いてありませんが、葛西臨海水族園でも展示されていました。
イトヒキアジと葛西臨海水族園
葛西臨海水族園では伊豆七島③にて展示されています。
伊豆七島③水槽はイトヒキアジの他にテングダイなどが展示されている水槽となっています。
幅と奥行きがある大きな水槽ですが、イトヒキアジは何匹も展示されており水槽内を遊泳しているので観察しやすい水槽です。
葛西臨海水族園に展示されているイトヒキアジは2020年2月に見たときには糸状の鰭はなくなっていましたが、糸が無いイトヒキアジを見る機会はあまり無いので是非観察してみてください。
イトヒキアジと大洗水族館(2020年3月)
大洗水族館では入り口付近にある円形水槽にてイトヒキアジを展示しています。
大洗水族館では糸状の鰭を持っている状態のイトヒキアジが展示されています。
小さな円形の水槽の中を複数個体のイトヒキアジがグルグルと回っているので観察しやすい水槽となっています。
鰭を優雅にヒラヒラしているイトヒキアジを是非観察してみてください。
ここまで
最後までお読みいただきありがとうございます。