トクビレは地方によりハッカク(北海道、関東)、サチ(青森)などと地方によって呼び方が異なる魚で、学名の「Podothecus sachi 」は青森での呼び方が由来となっています。
トクビレについて!
トクビレは最大40cm以上に成長するカサゴ目トクビレ科トクビレ属の魚です。
メスよりもオスの方が大きく成長することで知られています。

トクビレは赤褐色~褐色の体色で、体側に暗色の模様があります。
吻は突き出ており、総状のヒゲがあります。

オスの個体はメスよりも第二背鰭と尻鰭が大きく発達します。(上の写真はオスの個体が鰭を開いているシーンです。)
体型から分かるようにホウボウと近い仲間ですが、ホウボウの仲間ほど大きな胸鰭は持ちません。
泳ぐトクビレ(画面酔注意…) pic.twitter.com/hefXLTKhh2
— 五和@動物系ブログ運営中 (@BfngVpdKPA11in5) 2020年10月11日
食性は肉食で底部に生息する甲殻類や多毛類を捕食しています。
| 和名 | トクビレ |
|---|---|
| 学名 | Podothecus sachi |
| 英名 | Poacher |
| 目 | カサゴ目(Scorpaeniformes) |
| 科 | トクビレ科(Agonidae) |
| 属 | トクビレ属(Podothecus) |
| 分布 |
西部太平洋 |
| 生息環境 | 岩礁、砂底 |
トクビレは北日本沿岸~朝鮮半島などの北西部太平洋に生息しています。
水深20~200mの岩礁や砂底に多いと言われています。
産卵期は10~11月で、旬は冬場とされています。
トクビレは漢字で書くと「特鰭」となり、大きな背鰭と尻鰭が名前の由来だと言われています。
底引き網や定置網で漁獲され、食用として利用されています。(ハッカクの名前で流通することが多いです。)
以前は産地で消費されるだけでしたが、近年では関東等で高値で取引されるようになっています。
トクビレを展示している施設!
情報は記載当時のJAZAの情報です。(2020年9月更新)
実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)
トクビレを展示しているJAZA加入の施設は6ヵ所です。
展示している施設の一覧は記事の一番下に記載されています。
トクビレと小樽水族館
小樽水族館では水族館本館内にてトクビレを展示していました。(2020年9月時点)

小樽水族館ではカレイやニシンが展示されている水槽で一緒に展示されていました。
この水槽では北海道で漁獲される魚が多く展示されており、トクビレの他にエゾイソアイナメやニシン、多くのカレイの仲間、数種類のカニなど多くの種類を見ることができます。
展示されているカレイ達も活発に泳ぎ回る水槽で小樽水族館の中でもオススメの水槽です。
トクビレと登別マリンパークニクス
登別マリンパークでは水族館ニクス城にてトクビレを展示しています。(2020年9月時点)

この水槽ではトクビレの他にスケトウダラやタラバガニなどが一緒に展示されています。
展示されているトクビレはサイズも大きく、展示数も多いので泳いでいる姿も頻繁に見ることができました。
向かい側にはサケビクニンが複数展示されており、館内でも数少ない深場に生息しているような魚が展示されているエリアになっています。
トクビレを展示している施設の一覧
トクビレを展示しているJAZA加入の施設は6ヵ所です。
| 登別ニクス | 男鹿水族館 | 加茂水族館 |
| 福島海洋科学館 | 新潟市水族館 | 東海大海洋科学館 |
トクビレは国内では北側に生息しているため、北日本の施設で多く展示されています。
同じトクビレ属のチシマトクビレが福島海洋科学館で展示されています。
ここまで
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