ノコギリガザミはマングローブ林の泥地で多く見られるガザミの仲間で、地域によっては「ドウマンガニ」、「エガニ」などと呼ばれています。
日本ではアミメノコギリガザミ(Scylla serrata)、アカテノコギリガザミ(Scylla olivacea)、トゲノコギリガザミ(Scylla paramamosain)の3種類が分布していますが、見た目の変化が少ない事から長い間、ノコギリガザミ(Scylla serrata)1種として扱われていました。
美味なカニで食用としても利用されています。
目次
ノコギリガザミについて!
ノコギリガザミは甲幅が20cm以上に成長する十脚目ワタリガニ科ノコギリガザミ属のカニです。
ノコギリガザミは甲羅の背面が茶褐色で、腹側は白っぽい色をしています。
甲羅の縁には棘があり、額に6つ、両側の縁に9つずつあります。
上の個体は登別ニクスでノコギリガザミとして展示されていた個体ですが、脚に網目模様が明確に表れているため、アミメノコギリガザミだと思われます。
食性は雑食で貝類を主食としており、大きな鋏で殻を砕いて捕食します。
和名 | ノコギリガザミ |
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学名 | Oncorhynchus nerka |
英名 | Mud crab |
目 | 十脚目(Decapoda) |
科 | ワタリガニ科(Portunidae) |
属 | ノコギリガザミ属(Scylla) |
分布 | インド太平洋の熱帯域・亜熱帯域 |
生息環境 | 河口、マングローブ |
ノコギリガザミはインド太平洋の熱帯・亜熱帯域に生息しており、国内では房総半島以南で見られ、南西諸島で特に多く見られます。(種類によって詳細な分布域は異なります。)
波の影響が少ない内湾や河口、マングローブなどに生息しており、特にマングローブで多く見られる事から英名では「Mangrove crab」と呼ばれます。
泥砂底に巣穴を掘り、日中は巣の中で過ごし、夜になると穴から出て活動を行います。
多くの地域で食用として利用されており、茹でたり汁物などで食べられる事が多いです。
中国、台湾、東南アジアでは貝類を餌に養殖も行われています。
挟む力が非常に強く、大型の個体の鋏力は1tを超えるとも言われています。(市場でも鋏を縛った状態で流通しています。)
ノコギリガザミを展示している施設!
情報は記載当時のJAZAの情報です。(2021年1月更新)
実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)
ノコギリガザミを展示しているJAZA加入の施設は3ヵ所です。(実際にはもっと多くの施設で展示されていると思われます。)
展示している施設の一覧は記事の一番下に記載しています。
ノコギリガザミ(アミメノコギリガザミ?)と登別ニクス
登別ニクスではニクス城内でノコギリガザミ(アミメノコギリガザミ)を展示しています。
登別ニクスではノコギリガザミという名称で展示されていますが、展示されている個体の特徴からアミメノコギリガザミだと思われます。
ノコギリガザミが展示されているエリアは狩りをする生き物が展示されており、オオモンカエルアンコウ、ヨウジウオ、モンハナシャコ、ツマグロ、ノコギリエイなどが展示されています。
テーブルと一体化したような水槽で展示されており、上からも横からも見ることができます。
ノコギリガザミ(トゲノコギリガザミ)と小樽水族館
小樽水族館では本館内の海のパノラマ回遊水槽の近くでノコギリガザミを展示しています。
小樽水族館では上のように明るい水槽でノコギリガザミを展示しており、ガラス面の近くで動く姿も見ることができました。
このエリアでは多くのカニが展示されており、シオマネキの仲間やカラッパの仲間、アサヒガニ、カイカムリ、ミミズクガニなどを展示しています。
ノコギリガザミを展示している施設の一覧
ノコギリガザミを展示しているJAZA加入の施設は3ヵ所です。
しまね海洋館 | 桂浜水族館 | かごしま水族館 |
実際にはもっと多くの施設で展示されており、
小樽水族館(2020年9月時点)
登別ニクス(2020年9月時点)
でも展示されていました。
ここまで
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