クロサイはアフリカ大陸南部に分布しているサイの仲間で、頭部には2本の角があります。
目次
クロサイについて!
クロサイは体長280~290cmに成長するウマ目サイ科クロサイ属の動物です。
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クロサイは灰褐色の体色をしており、体色は生息している地域の土色によって違いがあるようです。
「クロサイ」という名前ですが、黒色の体色をしている訳ではなく、口の幅が広いシロサイを「wide rhinoceros」としようとした所、「white rhinoceros」としてしまったことから、対比させるように「Black rhinoceros 」=クロサイ となったという説もあります。
サイの特徴でもある角は2本あり、種小名「bicornis」の由来にもなっています。(個体によっては三本目の小さな角がある場合も)
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クロサイは優れた聴力を持っており、外耳は自由に動かす事がで来ます。
視力は弱いと言われていますが、実験ではウサギと同レベルで比較的良い結果だったというものもあるようです。
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シロサイが地面から生える草を主食としているのに対し、クロサイは木の葉を主食とすることから口の形状が異なり、クロサイはフック状の形状をしています。
食性は草食で木の葉を主食に草も食べます。
和名 | クロサイ |
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学名 | Diceros bicornis |
英名 | Black rhinoceros |
目 | 奇蹄目(Perissodactyla) |
科 | サイ科(Rhinocerotidae) |
属 | クロサイ属(Diceros) |
分布 | アフリカ大陸南部 |
生息環境 | 藪地、森林 |
クロサイはアフリカ大陸南部に分布しています。(一部地域では再導入)
一般的には7~8の亜種に分類し、そのうち3つの亜種が絶滅しているという説が有力とされているようです。(IUCNの2012では4亜種に分類)
藪や森林に生息しており、一般的には単独で行動しています。
妊娠期間は約15か月で、生まれた子供は次の子供が出産されるまでの2~3年間は母親と一緒に生活します。
成獣には外敵となる野生動物はほとんどおらず、幼獣はライオン等から狙われる事もあります。
成獣は気性が荒く、非常に激しく争う事で知られており、オスの約半分、メスの30%の個体が争いによる負傷で落としていると言われています。
角が薬用になると信じられており、角を目的とした乱獲により生息数は激減しました。
1960年には10万頭と推定されていた個体数が1996年には2,408頭と推定されるほど激減しました。
その後の保護活動により生息数は回復傾向にあり、2018年には推定5,630頭となっていますが、依然として密猟者に狙われています。
IUCNでは
Diceros bicornis bicornis
が絶滅危惧II類
ヒガシクロサイ(Diceros bicornis michaeli)、Diceros bicornis minor
の2亜種が絶滅危惧IA類に指定されています。
クロサイを展示している施設!
情報は記載当時のJAZAの情報です。(2021年5月更新)
実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)
クロサイを展示しているJAZA加入の施設は11ヵ所です。
展示している施設の一覧は記事の一番下に記載しています。
ヒガシクロサイと上野動物園
上野動物園では西園でヒガシクロサイを展示しています。
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上野動物園では2頭(1♂1♀)を飼育しており、どちらの個体もシャープで綺麗な角をしています。
2009年には繁殖に成功しており、この個体は2011年にアドベンチャーワールドへと繁殖目的で移動したようです。
ヒガシクロサイの近くではキリン、オカピ、カバ、コビトカバなどアフリカに分布している動物が展示されています。
ヒガシクロサイとズーラシア
ズーラシアではアフリカのサバンナエリアにてヒガシクロサイを展示しています。
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ズーラシでは2頭のヒガシクロサイを飼育しており、野外の展示場は上のように泥場もありました。(体に泥が付いているから泥浴びしたのかも?)
2019年に同居を試みるなど、飼育しているペアからの繁殖に力を入れているようです。
ヒガシクロサイと東山動物園
東山動物園では北園にてヒガシクロサイを展示しています。
![](https://www.gogo-zoo-aquarium.com/wp-content/uploads/2021/07/IMG_6898-1024x683.jpg)
東山動物園ではインドサイも展示していますが、ヒガシクロサイの展示も行っています。
展示されているのはメスの個体1頭です。
ヒガシクロサイが展示されている場所の近くではコビトカバ、カバが展示されています。
クロサイを展示している施設の一覧
ヒガシクロサイを展示しているJAZA加入の施設は9ヵ所です。
八木山動物公園 | かみね動物園 | 上野動物園 |
横浜金沢動物園 | よこはま動物園 | 東山動物園 |
天王寺動物園 | 安佐動物公園 | 平川動物公園 |
クロサイ(亜種不明)を展示しているJAZA加入の施設は2ヵ所です。
とべ動物園 | 熊本市動植物園 |
ここまで
最後までお読みいただきありがとうございます。