ホッケと言えば干物のイメージが強いと思いますが、生きている姿を見る機会は少ないと思います。
しかし、実はホッケの干物として売られているのはほとんどがキタノホッケという別種です。(ロシアなどから大量に輸入されています)
ホッケについて!
ホッケは60cm程度にまで成長するカサゴ目アイナメ科ホッケ属の魚です。
ホッケは濃淡が異なる黒色の横縞模様が5本入っています。
カサゴ目の魚としては少し変わったスリムな体型をしています。
大きく成長するにつれて海底付近で生活するようになり、浮袋を欠くのが特徴です。
海底で生活しており、海底にすむ甲殻類やプランクトンを主食としています。
成魚は水深100m前後の大陸棚に生息していますが、産卵期は20m前後にまで上がってきます。
産卵後にオスは卵が孵化するまで餌も食べずに守り続けます。
孵化した個体は3年で約30cmにまで成長するようです。
和名 | ホッケ |
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学名 | Pleurogrammus azonus |
英名 | Okhotsk atka mackerel |
目 | スズキ目(Perciformes) |
科 | アイナメ科(Hexagrammidae) |
属 | ホッケ属(Pleurogrammus) |
分布 |
西部太平洋 |
生息環境 | 岩礁 |
ホッケは北海道沿岸、青森~山口の日本海側 青森~熊野灘の太平洋沿岸で見ることができます。(国外では朝鮮半島の一部やオホーツク海にも生息しています。)
ホッケは鮮度の落ちが早いため、冷凍技術が進歩する近年までは食用とされていなかったようですが、第二次世界大戦後の食糧難の時期には大量に漁獲され食用として利用されていたようです。(鮮度が落ちた状態で食べていたので、その頃の方はホッケを好まない傾向があるとか…?)
鮮度の落ちが早いためか干物として流通することが多いです。
第二次世界大戦後以降から大量に漁獲していたためか、近年漁獲量が激減しており最も多い時期は年20万トンを超えていたのが、現在は2万トン以下で推移しています。(漁獲量の約99%は北海道で、青森、秋田でも漁獲されています。)
漁獲量の激減により流通価格も上がっており、高価になっています。(ロシアなどから輸入されているキタノホッケという種類が安くスーパー等で売られています。)
ホッケは真ホッケという名前で売られていることが多いです。
値段が高いのでキタノホッケとの見分けは簡単です…
ホッケを展示している水族館!
情報は記載当時のJAZAや水槽の情報です。(2020年5月更新)
実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)
ホッケを展示しているJAZA加入の施設は13ヵ所となっています。
小樽水族館 | 登別ニクス | 加茂水族館 |
大洗水族館 | 鴨川シーワールド | 新潟市水族館 |
寺泊水族博物館 | 魚津水族館 | のとじま水族館 |
越前松島水族館 | 宮津水族館 | 鳥羽水族館 |
須磨水族園 |
展示している水族館は北方の水族館が多いです。
ホッケと大洗水族館
大洗水族館では北海道の海水槽にてホッケを展示しています。
水槽内にはシマゾイやエゾメバル、ケムシカジカなど北海道に生息する魚が展示されていますが、その中でもスリムな体型をしており見間違えることはありません。
大洗水族館の北海道の海水槽に展示されている個体は姉妹水族館の市立室蘭水族館との生物交換によってやってきた個体のようです。
関東で北海道の魚を見ることができる珍しい水槽となっておりオススメです!
ここまで
最後までお読みいただきありがとうございます。