水族館魚図鑑-タイガーバルブ(Probarbus jullieni)

タイガーバルブは名前の通りトラのような縦帯が複数ある、コイの仲間です。

今回紹介するタイガーバルブ(Probarbus jullieni )は生息数が激減しており、元来の生息地のほとんどで姿を消しているため、ワシントン条約のI類に指定されており商業的な取引が規制されているため、カンボジアに生息している似ている魚(Probarbus labeamajor)がカンボジア・タイガーバルブとして流通しています。

 

 

タイガーバルブについて!

タイガーバルブは最大1.5m以上に成長するコイ目コイ科Probarbus属の魚です。

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タイガーバルブは目が赤く、名前の通り虎のような縦帯が数本確認できます。

腹側は白色で、背側は黒褐色になっています。

胸鰭が下の方についており大きいため、胸鰭、腹鰭、尻鰭の3つの鰭が並んでいるようにも見えます。

 

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大型の個体は50kgを超えるような重さになるので、小学生くらいの子供よりも大きくなります。

食性は雑食性で水生昆虫やエビ、貝などを捕食しています。

乾季は餌が少なくなるので雨期に食いだめするように大食いするようです。

タイガーバルブは淡水魚ですが回遊を行う魚で、乾季に上流に上って産卵を行い、ちょうど雨期で増水した流れに乗って卵から生まれた稚魚が様々な地域に拡散していきます。(この上流に上る性質がダムや発電所等の開発によって上流に上れなくなってしまい、個体数が激減した原因だと考えられています。)

 

和名 タイガーバルブ
学名 Probarbus jullieni
英名 Jullien's golden carp
コイ目(Cypriniformes)
コイ科(Cyprinidae)
Probarbus属(Probarbus)
分布

東南アジア

生息環境 河川、汽水域

タイガーバルブはメコン川流域、チャオプラヤ川流域、パパン川、ペラ川流域に生息していました。

現在ではダムの開発や大規模農業の影響により、メコン川流域が主な生息域で、ペラ川やファハン川にも少数生息しているようです。

現地では珍味として人気の高い魚ですが、珍味のため高価で流通しています。(そのため、保護地域での密漁にもつながっています。養殖も行われているようですが、天然ものの需要が大きいようです。)

養殖も行われていますが、完全養殖ではなく野生のタイガーバルブを捕獲して卵を取るのが主流のため、これも野生の個体数を減らす原因となっています。

2012年の養殖での生産量は250万トンにもなったようです。

現地では一部の保護地区や地域によっては禁漁期間もあります。

商業取引が禁止されているため、カンボジア産の同属の魚(Probarbus labeamajor)がカンボジアタイガーバルブとして流通することがあります。

タイガーバルブを展示している水族館!

情報は記載当時のJAZAや水槽の情報です。(2020年8月更新)

実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)

 

JAZA加入の施設のうちタイガーバルブを展示している施設は記載されていませんでした。

JAZA加入の施設以外では東京都の板橋区熱帯環境館にて展示されていました。

取引が規制されているため、展示施設が増える可能性はほとんどありません。

タイガーバルブと板橋区熱帯環境館

板橋区熱帯環境館では温室内に設置された大きな水槽内でタイガーバルブが展示されています。

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この水槽のメインは上の写真の巨大なヒマンチュラ・チャオプラヤとタイガーバルブやアジアアロワナ、パーカーホなどが展示されています。

タイガーバルブは現在、商業的な取引が禁止されているため見ることができる施設はここだけです。

展示されている個体は閉館した東京タワー水族館で展示されていた個体が閉館のタイミングで板橋区熱帯環境館に移ってきたようです。(3m以上にもなるコイ目の中で最も大きくなるパーカーホも東京タワー水族館からやってきています。)

板橋区熱帯環境館は名前の通り、温室の植物がメインの施設ですがミニ水族館も併設されています。(タイガーバルブが展示されているのは温室内の水槽です。)

 

ここまで

最後までお読みいただきありがとうございます。