千歳水族館で展示されているサケ(トラウト)についての紹介!

千歳水族館は正式名称を「サケのふるさと 千歳水族館」となっており、サケの展示に非常に力を入れた水族館となっています。

展示している生物のほとんどが淡水魚で、淡水魚を中心とした水族館としては国内最大級の水族館となっています。

今回は千歳水族館で展示されているサケの展示エリアと共に紹介していきます。 

※記載している情報は2020年9月来訪時のものです。

 

 

千歳水族館とサケについて

千歳水族館は北海道の中でもサケの展示に力を入れた施設で、多くのサケが展示されています。

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千歳川には昔から多くのサケが遡上しており、漁獲されるサケは人々の生活を支えていました。

現在ではインディアン水車と呼ばれる水車を稼働させ、遡上してきたサケを漁獲しています。

漁獲してきたサケの卵を人工授精させ、孵化した稚魚を放流しています。(放流された稚魚は海に降り、成長して千歳川に戻ってきます。)

 

・展示されているサケと展示エリアのまとめ

展示されている種類と展示エリアを以下の表にまとめています。

種類名 展示エリア 備考
アメマス 支笏湖ゾーン、千歳川ロード  
イトウ サーモンゾーン  
カラフトマス サーモンゾーン 遡上シーズンのみの展示
ギンザケ サーモンゾーン  
サクラマス サーモンゾーン、千歳川ロード  
サクラマス(ヤマメ) サーモンゾーン  
サケ(シロザケ) サーモンゾーン 遡上シーズンのみの展示
シロザケ(親魚) サーモンゾーン  
ニジマス 支笏湖ゾーン  
ブラウントラウト サーモンゾーン、千歳川ロード  
ベニザケ(親魚) サーモンゾーン 遡上シーズンのみの展示
ベニザケ(ヒメマス) サーモンゾーン、支笏湖ゾーン  
マスノスケ サーモンゾーン  

※水中観察ゾーンで観察できる種類については記載していません。

遡上シーズンにのみ展示されている種類もいるため、遡上シーズンに訪れる事で千歳水族館の最大限楽しめると思います。(水中観察ゾーンでも遡上するサケを見ることができます。)

これからはサケを展示している展示エリアと展示されているサケを実際に写真を用いて紹介していきます。

展示されているサケと展示エリアについて

千歳水族館は淡水魚をメインに展示している水族館で、特にサケの展示は充実しています。

多くの展示エリアでサケが展示されているため、展示エリアと展示されていると、そのエリアで展示されているサケについて紹介していきます。

サーモンゾーン

サーモンゾーンは順序順で行くと一番最初のエリアとなっており、名前の通り多くのサケの仲間が展示されています。

特にサケの遡上シーズンには遡上してきた親ザケを展示しているのでオススメです。(シロザケ、カラフトマス、ベニザケ)

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上の写真は2020年9月に訪れた際のもので、右側の水槽ではサケ(シロザケ)、サクラマス(ヤマメ)の幼魚が大量に展示されていました。

左側の水槽ではシロザケとカラフトマスの親魚が展示されていますが、これはサケの遡上シーズンのみの展示となっています。(詳細の展示時期については公式HPで確認してください。)

 

ここで展示されている魚を紹介します。

 

・サケ(シロザケ)

サーモンゾーンではシロザケの幼魚が展示されています。

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産卵のために川を遡上する婚姻色の出た親魚とは異なり、銀色の体色をしています。(海で生活している大型のサケも遡上シーズン前は上のように銀色の体色をしています。)

上の個体には見られませんが、更に小さな個体には体側には斑点が並びます(パーマーク)が、成長に伴い消失します。

訪れる時期によって展示されている個体の大きさが異なると思います。

サケは孵化して数か月で海へと降りていきます。

 

・サクラマス(ヤマメ)

サクラマスのうち、川に残るものをヤマメと呼んでいます。

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ここで展示されているのは小型の個体なため、ヤマメと同じような見た目をしています。

展示個体数が多く、個体によって模様に差異があるので、お気に入りの個体を探してみてください。

サクラマスという和名は婚姻色が桜のような色になる事に由来しています。

 

・シロザケ(親魚)

千歳水族館では遡上シーズン限定ですが、遡上してきたシロザケの親魚を展示しています。

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毎年、遡上してきた個体を展示していますが、展示の情報は公式で公開されているため、公式HPやSNSで調べてから訪れると確実です。

遡上してきた個体を展示しているため、上のように傷が付いている個体も展示されています。

シロザケはオスとメスが展示されているため、性別の違いによる見た目の比較も行う事ができます。 

 

・カラフトマス

カラフトマスはサケの中では母川回帰本能が弱い種類で、育った川以外に遡上する事も多いようです。

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千歳水族館では上のように背中が大きく張り出したオスの個体のみが展示されています。(シロザケの親魚と同じように期間限定の展示)

カラフトマスは「アオマス」や「セッパリマス」といった名称で呼ばれる事があります。

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尾鰭と背側には褐色の斑点が多くあります。

カラフトマスを展示している施設はほとんどなく、JAZA加入の施設では千歳水族館でのみ展示されています。(期間限定)

JAZA加入の施設ではありませんが、北の大地の水族館でも展示される事があるようです。

 

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上の写真は館内で最大の水槽で、大型のサケやチョウザメが展示されています。

水量約300tの水槽で、淡水魚を展示している水槽としては北海道最大となっています。

 

ここで展示されていたサケを紹介します。

 

・イトウ

日本最大の淡水魚として知られているイトウも展示されています。

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イトウは糸のように細い体型をしている事が名前の由来になっており、同じサケ目のブラウントラウトと比べてもスリムな体型をしているのを確認できます。

複数の個体が展示されており、水槽内をゆっくりと泳ぐ姿を見ることができます。

他のサケとは体型が違うので水槽内でも簡単に見分けることができます。

 

・ブラウントラウト

ブラウントラウトはヨーロッパやアジアに分布しているサケの仲間で、日本には本来分布していない魚ですが、現在では多くの河川に定着しています。

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水槽内では大型のオスとメスが展示されており、細長い体型をしているイトウに比べると体高もあり迫力があります。

上のように鼻が曲がっているのがオスの個体の特徴となります。

 

・マスノスケ(キングサーモン)

マスノスケはサケの中でも寒い環境を好む種類です。

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マスノスケは他の魚と比べて小さい個体も多いためか、上のようにボロボロな個体が多かったように思います。

マスノスケとは和名風の呼び方で「キングサーモン」の方が知られていると思います。

千歳水族館はJAZA加入の施設のうち、マスノスケを展示している唯一の施です。

今回は紹介していませんが、この水槽ではギンザケも展示されています。

 

 

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上のようにベニザケが展示されている水槽も設置されています。(ベニザケが遡上するシーズン限定の展示

円柱形の水槽の中で紅色の綺麗なベニザケが展示されており、ベニザケの陸封型であるヒメマスも一緒に展示されています。

陸封型のヒメマスと降海型のベニザケが一緒に展示されているので、まったく違う見た目を比較してみてください。

ちなみに、千歳市の魚は「ヒメマス」と「サケ」で、その2種類共をサーモンゾーンで見ることができます。

 

・ベニザケ

ベニザケは名前の通り婚姻色が紅色になるサケの仲間で、日本ではいくつかの河川で放流しています。

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紅色の体色が遠くからでも非常に目立つ見た目をしています。

これだけ目立つと遡上するのにも不都合な気もしますが、どうなのでしょうか?

ちなみに、先ほど紹介したイトウも婚姻色が赤色で、目立つ事から釣り人などに狙われて生息数現象の1因にもなっているようです。

 

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水槽が大きくなく、360℃から観察することができるため、非常に近くでベニザケを見ることができます。

 

・ヒメマス(ベニザケ)

ベニザケのうち、海に降りずに淡水域に留まる個体をヒメマスと呼びます。

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ヒメマスは北海道や本州のいくつかの湖に移植されており、釣りの対象魚・食用として利用されています。

最大で50cm近くにまで成長し、湖などに放流される事も多く、ルアーやフライなどで狙うようです。(遊漁期間や漁獲量の上限等が定められている事が多いので、事前に確認が必要です。)

支笏湖ゾーン

支笏湖は千歳市内にある湖で、日本で最も北側に位置する不凍湖になります。

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支笏湖ゾーンに設置されているのは上の画像の水槽1つだけで、巨大な円形の水槽です。

ライトの照明が明るく、非常に幻想的な水槽となっています。 

 

支笏湖の位置を以下の地図で表示しています。

地図で見ると分かるように大きな面積を誇る湖です。(国内で8番目に大きな湖です。)

 

・ヒメマス(ベニザケ)

支笏湖はヒメマスを最初に移植した湖で、現在では名産品として扱われています。

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水槽内には大量のヒメマスが展示されており、明るいライトに照らされて反射しているのが非常に綺麗です。

支笏湖にはヒメマスを使った料理を食べることができるようです。(ヒメマスの事をチップと呼ぶ事もあります。)

 

・アメマス

アメマスは釣りの対象魚として人気のある魚で、近年は関東近辺でも放流されています。

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アメマスはスリムな体型をしており、体側に白色の斑点が無数にあります。

ちなみに、支笏湖には巨大なアメマスが生息しているという伝承があります。(大きさは頭から尾までで湖に両岸に達する程巨大なようです。)

正確には陸封型の個体はエゾイワナと呼ぶようですが、区別されずに海降型・陸封型共にアメマスと呼ばれる事が多いです。

千歳川ロード

千歳川ロードには3つの水槽が設置されており、手前から上流・中流・下流を再現しています。

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明るい展示エリアで展示されている魚が非常に観察しやすいエリアとなっています。

通路になっており、混雑具合によってはやや狭いのが難点でしょうか… 

 

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上の画像の水槽は上流部を再現した水槽になっており、アメマスとサクラマスを展示しています。

 

・サクラマス

サーモンゾーンでも展示されていたサクラマスですが、千歳川ロードでも展示されています。

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サーモンゾーンで展示されいた個体よりも大型の個体が展示されており、明るい水槽で展示されているため綺麗に見えます。

同じ水槽で展示されているアメマスと比べると小さな個体が展示されています。

 

・アメマス

先ほどの支笏湖ゾーンでも展示されていたアメマスですが、千歳川ロードにも展示されています。

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支笏湖ゾーンで展示されている個体よりもかなり小型ですが、すぐ近くで観察する事ができます。

支笏湖の大型の個体に比べると体長に対する体高が低く感じ、細長い印象を受けます。

 

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上の水槽は中流部を再現した水槽です。(2段階に分かれており、もう片方の水槽ではエゾウグイとウグイが大量に展示されています。) 

この水槽ではブラウントラウト、ウキゴリ、ドジョウなどが展示されています。

 

・ブラウントラウト

この水槽で展示されている唯一のサケで、サーモンゾーンに展示されている巨大な個体とは違い15cm程度の個体が展示されていました。

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ブラウントラウトには背中から中央付近まで黒色の斑点があり、側線付近には橙色の小さな斑点があります。

これは大型の個体になると消失する事が多いです。

水中観察ゾーン

水中観察ゾーンは千歳水族館の目玉展示の1つで、窓から千歳川の中を覗くことができるようになっています。

サケの遡上シーズンには千歳川を遡上するサケを見ることができます。

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水中観察ゾーンではイトウ、オショロコマ、アメマス、カワマス、ブラウントラウト、ニジマス、サクラマス(ヤマメ)、ベニザケ(ヒメマス)、ギンザケ、サケ、カラフトマスといったサケ目の種類が観察された記録があります。

自然の川の中を覗いているため、自然の状況に左右されますが、その分見ることができた時の感動が大きいです。

サケの遡上シーズン以外にもウグイ達の繁殖シーズンやサケの稚魚を放流する時期も人気があるようです。

ここからは私が訪れた際に見ることができたサケを紹介します。(2020年9月)

 

・シロザケ

水中観察ゾーンの目玉とも言える生きもので、千歳川には放流した個体が成長して遡上してきます。

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命がけで遡上しているサケ達の中にはボロボロな個体達もいます。

自然の生き物なので、タイミングによっては見られない事もありますが、遡上量も多く、ゆっくり待っていれば姿を見ることができると思います。

 

小さな群れを作って遡上している事が多いようです。

 

・ブラウントラウト

千歳川ロードとサーモンゾーンでも展示されていたブラウントラウトも見ることができました。

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体長は15cm程度でシロザケとは異なり、遡上しているわけではないので底部でじっとしていました。

屋内の水槽とは異なり、濁った水の中にいますが、水が濁っているため、体の橙色の斑点が目立ち、綺麗に見えました。

おまけ:インディアン水車・野外

館内に千歳川の水中を覗くことができる水中観察ゾーンがある事から分かるように、千歳水族館のすぐ隣には千歳川が流れています。

千歳川には毎年、サケが遡上しており、遡上してきたサケを捕獲するためのインディアン水車は観光名所にもなっています。

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遡上しようとした個体が水車によって陸上に上げられ、人の手でオスとメスに分けられます。

これはサケの生まれた川に遡上する習性(母川回帰本能)を用いており、春になると人工授精させて孵化した稚魚を放流するというサイクルを繰り返しています。(シロザケは特に母川回帰本能が強い種類として知られています。)

下の動画は実際にインディアン水車が回っている様子です。

インディアン水車は千歳水族館の入館チケットが無くても見る事ができます。

 

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上のように籠状になっているため、サケを掬い揚げる事ができます。

サケが入ると暴れてバシャ・バシャと大きな音が鳴り、迫力があります。

 

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千歳水族館の横には池があり、コイと一緒にニジマスが泳いでいました。 

 

ここまで

最後までお読みいただきありがとうございます。