千歳水族館は千歳川というサケが遡上する河川の横に建てられており、 千歳水族館内には「水中観察ゾーン」という川の中を直接見ることができる展示があります。
特にサケの遡上シーズには遡上してくるサケを見る事ができる千歳水族館内でも人気のある展示となっています。(春になると孵化場から放流された稚魚達を見ることができます。)
サケの遡上シーズンになると千歳川にあるインディアン水車が稼働し、多くの人が訪れる観光スポットとなっています。
千歳川と千歳水族館
冒頭で千歳水族館は千歳川の横に建てられていると言いましたが、どれくらい近いかと言うと…
千歳川に架かる橋の上から撮影して、この近さです!!
地図で見ても千歳水族館の横に千歳川が建てられている事が分かります。
千歳川にはインディアン水車と呼ばれるサケを捕獲するための水車が設置されており、サケの遡上シーズになるとサケを捕獲している様子を見る事ができます。
この水車はサケ捕獲用の水車としては純粋な水力だけで動く数少ない水車です。(他のサケ捕獲用の水車のほとんどが電力で稼働しています。)
千歳川のインディアン水車#インディアン水車 pic.twitter.com/aPYhIMNS6K
— 五和@動物系ブログ運営中 (@BfngVpdKPA11in5) 2021年1月27日
上のように川を遡上しようとするサケを水車の力で陸上に上げ、性別の判別を行います。
水車以外の場所は堰き止めてあるため、遡上するサケがインディアン水車に入るようになっています。
こうやって漁獲されたサケから卵を取り出し、人工授精されることで稚魚を孵化させます。
そして、孵化した稚魚達を来年の春に千歳川へと放流します。
サケ(学名:Oncorhynchus keta)はサケ目の中でも母川回帰性が強い種類なので、ほとんどの個体が生まれ育った千歳川へと帰ってきます。(これをインディアン水車で漁獲して… のループとなっています。)
千歳水族館の前にもインディアン水車が展示してあるので、近くで見ることもできます。
千歳水族館の水中観察ゾーン
本題の千歳水族館の水中観察ゾーンの紹介を行っていきたいと思います。
水中観察ゾーンは千歳水族館内でも順路の最後の方に位置しており、少し歩く位置にあります。
エリア全体は上の写真のように千歳川の水中を観察することができる窓が7ヵ所設置されています。(手前側に1つあるので、写真では6ヵ所になっています。)
窓を設置することで、他の場所よりも流れが緩やかになるのか、窓の前で小さな魚が群れで泳いでいるのを見ることができます。
奥に見えているように自動販売機もあるので、飲み物を飲みながらサケが遡上してくるのを待つこともできます。
どんな魚を見ることができるの??
千歳水族館の水中観察ゾーンでは約40種類の魚の観察記録があります。
館内に上のような掲示で、1980年以降に千歳川で捕獲例がある魚の一覧、そのうち水中観察ゾーンからの観察例がある種類を見ることができます。 (金魚など人間が放したものも記載されています。)
水中観察ゾーンには上のように当日に観察できるであろう魚を掲示してくれています。
私が訪れた日はサケ、サクラマス、ブラウントラウト、ブラウントラウト、サクラマス、シマウキゴリ、ウグイ、エゾウグイが掲示されていました。
季節によって水中観察ゾーンから観察することができる魚の種類や大きさ、行動が変化するので何回来ても楽しめる展示になっていると思います。
私が訪れた際は…(2020年9月)
千歳川のサケの遡上のピークが10月頃と言われているため、ピークの少し前に訪れた事になります。
インディアン水車は8月~12月頃まで動いているので、その時期であれば遡上するサケの数は違えど、遡上するサケを見るチャンスはあると思われます!(数が多い時期の方が見やすいのは確かですが…)
ほとんどの窓の前でウグイが群れているのを見ることができます。
水が濁っており奥にいる魚はシルエットでしか見えないのが非常にリアルな感じがします。(この日は流れが強い日なのか流されている魚も多くいました…)
普通の川魚に見えるウグイ達も繁殖シーズンの婚姻色になると非常に綺麗な橙色になります。(ウグイの婚姻色を見ることができるのは6~7月のようです。)
サケは遡上しているため、窓の前でじっと待機していると…
千歳水族館の水中観察ゾーンでサケの遡上を見たやつ(2020年9月) pic.twitter.com/CEiFTvdscZ
— 五和@動物系ブログ運営中 (@BfngVpdKPA11in5) 2021年1月26日
いきなり大きな影が観察窓へと飛び込んできました!
ある程度群れで行動しているのか、何匹も窓の前でたむろするようになりました。
厳しい自然界を生き抜いてきて、遡上してきた個体達なので傷だらけの個体も多く見られます。
上のようにカッコイイ個体も見ることができました!
サケは上流を目指して遡上しているため、いつでも見ることができるわけではなく、タイミングが重要です。
座る場所もあるので、座りながらサケが回ってくるのをゆっくり待つのがオススメです!
サケではありませんが、小さなブラウントラウトも見ることができました。
この個体は回遊しているわけではなく、ずっと同じ場所に留まっていました。
体側にある橙色に濁った水中で非常に映えていて綺麗でした!
千歳水族館の水中観察ゾーンは国内の他の施設ではほとんど見られないような珍しい展示形態をしており、季節によって変化する千歳川の中を覗くことができます。
もちろん、水中観察ゾーン以外にも魅力的な展示が多くあるので是非訪れてみてください!(新千歳空港からも近いので旅行時のスキマ時間にも訪れやすいです!!)
ここまで
最後までお読みいただきありがとうございます。