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動物図鑑-シロイルカ/ベルーガ(Delphinapterus leucas)

シロイルカはベルーガと呼ばれる事もある北極海、ベーリング海など冷たい海域に分布している動物です。

日本では4つの施設で展示されており、人気の高い種類です。

 

 

シロイルカについて!

シロイルカはオスが最大体長5.5m、メスが4m程度にまで成長する鯨偶蹄目イッカク科シロイルカ属の動物です。

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シロイルカは名前の通り白色の体色をしており、大きな胸鰭を持っています。

胸鰭は加齢に伴い、上方に反り上がると言われています。

イルカやシャチのような背鰭はなく、これが種小名「leucas」(翼が無い)の由来になっています。

前頭部にはメロンと呼ばれる脂肪があり、ここから音波を発しています。

音波を発して仲間内でコミュニケーションを行うのと、音波の跳ね返りをキャッチして周囲の状況を把握します。

これによって海面が氷に覆われた海でも海面に上がって呼吸を行える場所を知ることができます。

 

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吻と額がやや突き出た形状をしており、頸部は7つの頸椎が遊離しているため頭部を左右に90度近くまで曲げることができます。

海底にいる獲物を掘り出す際に水を吹き付ける事があり、この際には口を突き出して効率よく水を吹き付ける事ができます。

口内にはシャチのような鋭い歯が無いため、獲物を丸のみにします。(大きな獲物を食べる事ができません。)

 

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潜水時間は多くの場合で3~5分ですが、最大で20分程度潜る事もあるようです。 

幼獣は生後間もなくは灰黒色をしており、灰色⇒青白色⇒白色と成長につれて白色になっていき、生後7年ほどで白色になります。

 

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海面から呼吸孔を出す際に、呼吸孔を開くことで呼吸します。(潜水時は閉じる事で溺れないようにしています。)

食性は肉食で魚類、甲殻類、多毛類などを捕食しています。

海底付近にいる獲物を捕らえる事が多いですが、群れで魚を浅瀬に追い込んで捕食する事もあります。

 

和名 シロイルカ
学名 Delphinapterus leucas
英名 Beluga
鯨偶蹄目(Cetartiodactyla)
イッカク科(Monodontidae)
シロイルカ属(Delphinapterus)
分布

北極海、ベーリング海北部

オホーツク海など

生息環境 沿岸、外洋

シロイルカは北極海、ベーリング海北部、オホーツク海、クック湾、千とローレンス湾に分布しています。

稀ですが、日本近海で発見された例もあります。

湾や河口、入江などに生息しており、普段は10頭程度の群れを形成し、社会的な動物で群れの個体間で声を使ってコミュニケーションを取ります。

シロイルカは声を使ったコミュニケーションをとる事で知られており、「海のカナリア」と呼ばれる事もあります。

発する音は様々で100Hz~12kHzの約50種類もの音声を出す事が記録されています。

知的好奇心が高い種類で、人間が乗るボートに近づく個体もある他、漂っている漂流物で遊ぶことも多いです。

野生では2~5月に交尾を行う地域が多いです。

妊娠期間は約14ヵ月で、1度に1頭を出産します。 

出産する際は群れから離れた場所で出産し、しばらくは親子で生活しますが、子供が成長すると親子同士で群れを形成するようです。

捕鯨や環境汚染などが原因で生息数は減少しており、現在では大規模な捕鯨は行われていませんが、年間2,500頭程度は狩猟されていると言われています。

また、水族館で飼育するために捕獲される個体も多くおり、これらの個体は現地で馴らしている間に半分ほどが死亡すると言われています。

野生に生息している個体数は推定で、20万頭程度と考えられています。

IUCNのレッドリストでは絶滅危惧IA類に指定されています。

日本の水族館では1976年に鴨川シーワールドで初めて公開され、2004年に名古屋港水族館で国内初となる出産に成功しています。

飼育下での繁殖は出産から生後半年を迎えるのが難しいと言われており、名古屋港水族館でも最初に出産した個体は3年半ほどで亡くなってしまいましたが、その後も何度か出産に成功し、2頭は大人になって現在も飼育されています。

シロイルカを展示している施設!

情報は記載当時のJAZAの情報です。(2021年5月更新)

実際に行かれる際には現在も展示しているかどうか確認することをオススメします。(JAZAの情報は古いことも多いので注意してください)

 

シロイルカを展示しているJAZA加入の施設は4ヵ所です。

展示している施設の一覧は記事の一番下に記載しています。

シロイルカと鴨川シーワールド

鴨川シーワールドではマリンシアターにてシロイルカを展示しています。

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鴨川シーワールドでは2頭のシロイルカを展示しており、2018年にリニューアルオープンした展示場で展示されています。

ガラス面の上にあるディスプレイでは音波や超音波を可視化する事ができ、ショー時の解説が分かりやすいように工夫されています。

マリンシアターは順路では最初の方にあるため、閉館1時間前くらいになると上の画像のように700席以上あるシアターもガラガラになるので、最前席でゆっくりと観察することも可能です。

鴨川シーワールドでは国内で最もシロイルカ飼育の歴史のある施設で、非常に観察しやすい展示となっているので、是非訪れて見てください。

シロイルカと八景島シーパラダイス

八景島シーパラダイスでは「ふれあいラグーン」にてシロイルカを展示しています。

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八景島シーパラダイスでは4頭(1♂3♀)のシロイルカを飼育しており、繁殖を目指しているような構成に見え、これまでにも何度か出産に成功しているようです。

八景島シーパラダイスでは有料&人数限定ですが、シロイルカのメロン(前頭部)にタッチすることができるイベントやトレーナー体験、餌を与える事ができるイベントがあるようです。

コミュニケーションプログラム「あそぼう!」~目指せ!ドルフィントレーナー~ | 横浜・八景島シーパラダイス - YOKOHAMA HAKKEIJIMA SEA PARADISE

イベントの内容は他の水族館にはないので、体験してみた方は訪れみてください。(水槽自体は上のように他の水族館と比べると見にくいです。)

シロイルカと名古屋港水族館

名古屋港水族館では北館にてシロイルカを展示しています。

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名古屋港水族館では2021年6月時点で5頭(2♂3♀)のシロイルカを展示しており、上のようにガラス面の綺麗な水槽の中をグルグルと回っている姿を見る事ができます。

 

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上のように海面に呼吸しに浮上するシロイルカを見ることができる場所もあります。

名古屋港水族館ではこれまでに5度の出産に成功しており、そのうち2頭が無事に成長しました。(現在も飼育中)

北館ではシロイルカの他に海獣を多く展示しており、シャチ、バンドウイルカ、カマイルカ、ゴマフアザラシ、ケープペンギンを展示しています。

シロイルカを展示している施設の一覧

シロイルカを展示しているJAZA加入の施設は4ヵ所です。

鴨川シーワールド 八景島シーパラダイス 名古屋港水族館
しまね海洋館    

 

ここまで

最後までお読みいただきありがとうございます。

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